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金正 倫計; 齊藤 芳男*; 壁谷 善三郎*; 荻原 徳男
Vacuum, 81(6), p.808 - 811, 2007/02
被引用回数:7 パーセンタイル:30.11(Materials Science, Multidisciplinary)大強度陽子加速器施設3GeVシンクロトロン(J-PARC-RCS)で使用されるアルミナセラミックス真空ダクトの開発に成功した。ダクトは大きく分けて2種類あり、一つは四極電磁石中で使用される直径約378mmの円断面を持つ長さ1.5mのダクトで、もう一つは、偏向電磁石中で使用されるレーストラック断面を持つ長さ約3.5mで15度湾曲したダクトである。これらは、長さ約0.8mのユニットダクトをメタライズとロウ付けにより接合することで実現した。また、ダクト外表面には、ダクト壁抵抗を小さくするために、PR銅電鋳という方法で、銅箔をストライプ上に接合した。さらに、ダクト内面には、壁からの二次電子放出を低減させるために、TiN膜をコーティングした。これらにより、J-PARC-RCSで使用するダクトが実現できた。
山内 通則*; 落合 謙太郎; 森本 裕一*; 和田 政行*; 佐藤 聡; 西谷 健夫
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.542 - 546, 2005/12
被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Environmental Sciences)核融合炉にはRF加熱ポートや計測用プラグ周りの間隙等、屈曲を設けた放射線ストリーミング経路が幾つかあり、遮蔽設計上の問題となる。モンテカルロ計算はストリーミング効果の詳細評価に重要であるが、一方簡易計算はストリーミング効果を軽減するための設計オプションの選定に有効である。実験と解析によりこれらの計算法の信頼性を評価した。実験は原研FNSの14MeV中性子源により、高さ170cm,幅140cm,厚さ180cmの遮蔽体に断面が30cm30cmの2回屈曲ダクトを設けた体系で行った。モンテカルロ計算は実験体系,線源周り構造体、及び実験室を詳細にモデル化し、MCNP/4CコードとFENDL/2及びJENDL-3.3ライブラリーを用いて行った。実験値との差は30%以内であった。簡易計算はDUCT-IIIコードによって行った。その結果は屈曲によるストリーミング成分の変化を良好に再現し、充分な信頼性を持つことを確認した。すなわち、モンテカルロ計算法とともに簡易計算法もまた遮蔽設計評価のために有効な役割を果たすと期待できる。
佐藤 聡; 飯田 浩正; 山内 通則*; 西谷 健夫
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.28 - 31, 2005/12
被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Environmental Sciences)3次元モンテカルロ計算により、中性子及びブレームス輻射線源に対するITER NBIダクトの遮蔽解析を行った。核融合反応分布を線源とした中性子及び光子輸送計算により、プラズマに面しているダクト壁(FS)と隠れている壁(HS)の両者の核発熱率分布を、第一壁表面からの距離及びダクト表面からの距離を関数として、詳細に評価した。第一壁表面では、両者はほとんど同じ値であるが、第一壁表面からの距離が長くなるにしたがい、HS中の核発熱率は、FS中の値と比較して減衰が大きく、50cm以上離れた位置では、前者は後者に較べて約23倍小さいことがわかった。また、ブレームス輻射分布を線源とした光子輸送計算により、ダクト壁の表面熱負荷分布を、第一壁表面からの距離を関数として、詳細に評価した。HSの表面熱負荷は、FSの値の約4分の1であリ、第一壁表面では、FSの表面熱負荷は約78w/cm、HSの表面熱負荷は約2w/cm、第一壁表面から約1mの位置では、各々1w/cm, 0.20.3w/cmであることを明らかにした。また、ダクト周囲の超伝導コイルの核的応答、崩壊線線量率を評価した。前者は基準値を充分に満足し、後者は基準値とほぼ同じ値であることがわかった。
金正 倫計; 荻原 徳男; 齊藤 芳男*; 壁谷 善三郎*
Proceedings of 2005 Particle Accelerator Conference (PAC '05) (CD-ROM), p.2604 - 2606, 2005/00
大強度陽子加速器施設3GeVシンクロトロンに使用するセラミックス真空ダクトの開発に成功した。このダクトは2種類に大別される。一つは偏向電磁石用で、レーストラック型の断面形状を有する3.5mの長さで15度湾曲したダクト、もう一つは、四極電磁石に使用される円形断面を有するダクトである。これらは、一体もので製作するのは非常に困難であるため、0.5-0.8mのダクトをメタライズとロウ付けで接合した。外表面には、ダクトのインピーダンスを小さくするために、RFシールドを施し、内表面には、二次電子放出を小さくするために、TiN膜をコーティングした。
森本 裕一*; 落合 謙太郎; 西尾 隆志*; 和田 政行*; 山内 通則*; 西谷 健夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.42 - 45, 2004/03
ITERには計測やRF加熱のために複雑な屈曲ダクトが数多く設けられており、これらのダクトを通してストリーミングする放射線による周辺線量率への影響評価は遮蔽設計上重要な課題である。これまでFNSでは多くのストリーミング実験が実施されてきたが、屈曲ダクトについては検討がまだ不十分であり、本研究では実験とその解析により中性子挙動を解明し、モンテカルロ輸送計算法の信頼性を評価した。実験体系は170140180cmの寸法で、3030cmの断面の屈曲ダクトを設け、放射化箔でダクト内の中性子束分布とエネルギースペクトルを測定した。計算では線源構造,ターゲット室及び実験体系を詳細にモデル化し、MCNPコードとFENDLライブラリーを用いたモンテカルロ計算により解析を行った。それにより、放射化反応率の実験値と計算値の差はおおよそ30%以内に収まることがわかった。結論として、MCNPコードによる屈曲ダクトのストリーミング計算は、ITERの遮蔽設計に充分適用可能であると考えられる。
金正 倫計; 齊藤 芳男*; 壁谷 善三郎*; 田尻 桂介*; 中村 止*; 阿部 和彦*; 長山 毅俊*; 西澤 代治*; 荻原 徳男
Vacuum, 73(2), p.187 - 193, 2004/03
被引用回数:17 パーセンタイル:54.99(Materials Science, Multidisciplinary)J-PARC 3GeV-RCS用アルミナセラミックス真空ダクトの開発を行っている。このダクトは、四極電磁石用として使用される長さ約1.5m円形断面の円筒形状のものと、偏向電磁石用として使用される長さ約3.5mレーストラック形断面の15度湾曲した形状のものに大別される。これらダクトは、長さ0.5-0.8mのユニットダクトをメタライズ後ロウ付けにより必要な長さに成形される。このダクトの最大の特徴は、ビームが誘起する電磁波を遮蔽し、さらにビームが誘起する映像電流を円滑に流すために、ダクト表面に銅箔を電鋳により施している。また、内面には二次電子を抑制するために、TiNコーテイングを施してある。今回、開発に成功したので報告を行う。
佐藤 聡; 中村 尚*; 西谷 健夫
Fusion Science and Technology, 43(4), p.559 - 568, 2003/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)DT核融合炉遮蔽ブランケット中の小口径ダクトからの中性子ストリーミングを3次元モンテカルロ法により評価し、冷却配管枝管プラグ部のヘリウム生成量を計算した。ダクト直径,ブランケット厚さ,プラグ中のホウ素濃度に対するヘリウム生成量の依存性を明らかにするとともに、それらのパラメータを関数とした簡易近似式を確立した。また、ヘリウム生成量の、ブランケット組成依存性も明らかにした。簡易近似式を応用し、遮蔽設計基準値を満足するための遮蔽構造ガイドラインを明らかにした。
金正 倫計; 齊藤 芳男*; 西澤 代治*; 道園 真一郎*
Journal of Nuclear Materials, 318, p.307 - 312, 2003/05
被引用回数:9 パーセンタイル:53.35(Materials Science, Multidisciplinary)大強度陽子加速器施設の3GeVシンクロトロンでは、渦電流の影響を抑制するために、真空ダクト材料として、アルミナセラミックスの使用を検討している。アルミナセラミックスの放射線照射効果を検討するために、原研高崎研2号加速器を利用して2.5MeVの電子線照射を行っている。これまで1000MGyまで照射したサンプルの抗折強度試験及びアルミナセラミックスとチタンの接合強度試験を行ったので現状を報告する。
金正 倫計; 西澤 代治*; 齊藤 芳男*; 鈴木 寛光; 横溝 英明
Journal of Vacuum Science and Technology A, 20(3), p.829 - 832, 2002/06
被引用回数:16 パーセンタイル:54.12(Materials Science, Coatings & Films)大強度陽子加速器研究計画用3GeVシンクロトロンの真空システム設計について報告を行う。
金正 倫計; 西沢 代治*; 魚田 雅彦*; 久保 富夫*; 佐藤 吉博*; 齊藤 芳男*
真空, 44(3), p.131 - 134, 2001/03
日本原子力研究所と高エネルギー加速器研究機構が合同で推進している「大強度陽子加速器計画」では、世界最高の陽子ビーム強度を持った加速器群の建設を目指している。加速器群は600MeV線形加速器、3GeVシンクロトロン及び50GeVシンクロトロンで構成される。3GeVシンクロトロンの真空ダクトの材料としては、渦電流の影響を考慮して、現在のところアルミナセラミックを第一候補としている。この加速器では放射線の機器に与える影響が無視できないので、ビーム照射によるアルミナセラミックへの影響を認識することは、真空ダクトの材料を判断するうえで非常に重要である。放射線照射のアルミナセラミックへの影響を測定するために、2.5MeV電子ビーム照射及び500MeV陽子ビーム照射を開始したので現状を報告する。
井崎 賢二; 野田 喜美雄; 岩田 克弘; 樫村 義雄*
JNC TN8410 2001-005, 30 Pages, 2001/01
本報告書では、放射線管理業務の中でも重要な排気中放射性物質濃度の管理について、その技術を向上させるため、施設内における自然放射能の挙動解析を行うとともに、解析結果から「排気モニタバックグラウンド(自然放射能による計数)の低減化手法」及び「排気ダクトなどのリーク判定手法」について検討し、報告する。排気モニタのバックグラウンドの低減化については、排気サンプリング位置を変更すること等によって可能であり、施設の新設時及び排気モニタの更新時にその手法を適用することができる。また、排気ダクトなどのリーク判定については、排気ろ紙に捕集された自然放射能の核種分析等を行うことによって容易に行えるものであり、施設運転の安全確保及び放射線管理技術の向上にも役立つものである。
藤田 朋子
JNC TN9400 2000-038, 98 Pages, 2000/04
実用化戦略調査研究の一環として、有力な候補プラントの1つであるナトリウム冷却MOX燃料大型炉心について、再臨界回避方策の評価を実施した。実証炉の炉心崩壊事故解析等による従来の知見から、流量低下型事象時に炉停止に失敗し、大規模な溶融燃料プールが形成されて初めて、径方向揺動等による燃料の移動集中が生じ、厳しい即発臨界現象に至る可能性があることが分かっている。再臨界の可能性を排除するために、炉心物質の再配置を制御するCMR(Controlled Material Relocation)概念に基づいた再臨界回避方策の候補として、内部ダクト付き集合体、LAB(下部軸ブランケット)一部削除型集合体が提案されている。これらの方策についてSIMMER-IIIコードを用いた予備解析を実施し、CMR有効性の比較検討を行った。検討した候補のうち、内部ダクト付き集合体が最も燃料流出が早く、再臨界回避方策として有力である見通しを得た。LAB一部削除集合体でも、若干燃料流出は遅くなるが有望な候補である。しかしながら、中央ピンにUAB(上部軸ブランケット)を残す場合は、炉心下方でのFCIによって炉心燃料領域内に燃料が再流入するため、炉心性能へ著しい影響を与えない限り、中央ピンのUABも削除する方が良い。中央ピンの燃料軸長の長短が燃料流出挙動に与える影響は小さく、むしろUAB有無の影響が重要である。
佐藤 聡; 飯田 浩正
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.258 - 262, 2000/03
3次元モンテカルロ、2次元S及び放射化解析により、国際熱核融合実験炉(ITER)NBIダクト周辺の遮蔽解析を行った。ITERトーラス全体の1/4(90°分)を詳細にモデル化し、隣り合うNBIダクトに挟まれた空間の運転停止後の線生体線量率、超電導トロイダルコイルの核発熱、絶縁材の吸収線量等の核的応答を評価した。本解析体系では、2本のNBIダクトを含めて、中性子がストリーミングするパスが多数存在する。ストリーミングパス中に検出器を設置することにより、モンテカルロ法の特性を活用し、隣り合うNBIダクトに挟まれた空間への個々のストリーミングパスの寄与の割合を、定量的に明らかにした。本解析結果から、遮蔽設計基準値を満足するNBIダクトの遮蔽構造案を明らかにした。
大島 宏之; 堺 公明; 永田 武光; 山口 彰; 西 義久*; 植田 伸幸*; 木下 泉*
JNC TN9400 2000-077, 223 Pages, 1999/05
実用化戦略調査研究PhaseIの一環として、各種炉型における崩壊熱除去性能評価、炉心・燃料体熱流動評価、および伝熱流動相関式の調査を実施している。本報告書はこれらについて平成11年度の成果をまとめたものである。崩壊熱除去性能評価については電力中央研究所との共同研究として実施し、プラント動特性解析によりナトリウム冷却炉炉壁冷却系(RVACS)の除熱性能に対する各種設計パラメータの影響を把握するとともに、除熱限界の予備評価によりその適用上限を電気出力50万60万kW程度と推定した。また、ガス冷却炉および重金属冷却炉(鉛、鉛-ビスマス)用の動特性解析手法の整備を行うとともに、仮想プラントを対象として予備解析を実施し、定性的な過渡特性を把握した。さらに各プラントの自然循環力比較のための無次元数を導出した。炉心・燃料体熱流動評価においては、重金属冷却炉やガス冷却炉のピン型燃料集合体、ヘリウムガス冷却炉の被覆粒子燃料体、ダクトレス炉心に対応する熱流動解析手法の整備を行った。また、予備解析として、鉛冷却炉とナトリウム冷却炉の燃料集合体内熱流力特性の比較、炭酸ガス・ヘリウムガス冷却炉の燃料体内熱流力特性の把握、およびナトリウム冷却炉における内部ダクト付燃料集合体内熱流力特性の把握を行った。伝熱流動相関式の調査では、ガス冷却炉、重金属冷却炉に対して、主に炉心・燃料体の熱流動評価の際に必要となる圧力損失相関式や熱伝達相関式を、文献をベースに調査、比較検討を実施し、信頼性と利用しやすさの観点から層流領域から乱流領域までをカバーできる相関式群を推奨した。また、同時に詳細設計への適用には信頼性が不十分と思われるものを、今後データを充足すべき課題として摘出した。
安達 武雄; 伊藤 光雄; 山口 仁志; 武石 秀世; 大崎 章; 小川 力男; 太田 三郎; 関野 伯明; 池田 三郎; 伊藤 幸夫; et al.
JAERI-Tech 98-053, 46 Pages, 1998/12
腐食、劣化の著しい第4研究棟西棟2F,3Fの排気ダクトを撤去し、硬質塩化ビニール製ダクトに更新した。準備作業を平成9年7月から始め、12月に更新工事を開始し、平成10年4月に終了した。本報告は、第1種管理区域内でのダクト更新工事の概要を作業記録としてまとめたものである。
川田 千はる*; 中山 真一
原子力バックエンド研究, 4(2), p.97 - 99, 1998/03
Migration'97が、1997年10月26日から10月31日の6日間、仙台国際ホテルで開催された。この会議の目的は、放射性廃棄物処分の長期安全評価に必要な化学的性質に関する研究発表である。国内から198人、海外から189人が参加する盛況ぶりだった。会議は3つのセッションからなり、(A)天然水中のアクチニド及びF.P.の化学、(B)地球化学的相互作用と輸送現象、(C)データベース開発とモデリングである。どのセッションにおいても活発な議論が行われた。会議に参加してみて感じたことや、勉強になったことを記述し、今後この会議に是非参加してみようと思っている人に参考になるようにまとめた。
川田 耕嗣; 宮原 信哉; 田辺 裕美; 寺奥 拓史; 三宅 収
PNC TN9450 97-005, 145 Pages, 1997/03
「もんじゅ」2次冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明の目的で、平成8年4月8日に、大洗工学センターの大規模ナトリウム漏えい燃焼試験施設(SAPFIRE)内の大型密閉試験装置(SOLFA-2)を用い、「もんじゅ」2次系配管室の温度計、換気空調ダクト、グレーチング、床面には同仕様の受け皿等の配置を模擬してナトリウム漏えい燃焼実験-Iを行った。なお本データ集については、情報公開の一環として平成9年3月21日付けで、本社インフォメーションルーム、大洗工学センター展示館、敦賀事務所アトムプラザの3カ所で公開を開始した。
川田 耕嗣; 大野 修司; 三宅 収; 寺奥 拓史; 宮原 信哉; 田辺 裕美
PNC TN9410 97-036, 243 Pages, 1997/01
「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明の一環として、ナトリウムによる漏えい速度・漏えい形態の確認実験、ナトリウム漏えい燃焼実験-I、ナトリウム漏えい燃焼実験-IIを順次実施した。本報告は、この内のナトリウム漏えい燃焼実験-Iに関するものである。ナトリウム漏えい燃焼実験-Iは、換気空調ダクト、グレーチングでの漏えいナトリウムの燃焼および破損挙動、漏えいナトリウムの床ライナへの影響挙動を明らかにする目的で、大規模ナトリウム漏えい燃焼試験施設(SAPFIRE)の大型密閉試験装置(SOLFA-2)を用いて実施した。実験では、「もんじゅ」と同仕様の温度計と周囲の保温構造の一部、換気空調ダクトおよびグレーチングを実機と同様に設置し、また床面には実機の床ライナと同仕様の受け皿を設置し、漏えい事故室の機器構造・配置を部分的に模擬した。実験は、480のナトリウムを温度計から当初約4時間にわたって漏えいさせる予定であったが、排煙処理装置の排気流量低下のため約1.5時間で終了した。各部における燃焼挙動、破損挙動等はCCDカメラ、熱電対等を用いて確認した。ナトリウム漏えい燃焼実験-Iから、以下の結果を得た。(1)温度計からのナトリウム漏えい形態は、漏えい開始直後はフレキシブル管からの流線状の飛散後、換気空調ダクト上で跳ね返って液滴状燃焼になるのが観察された。(2)換気空調ダクトは、表面温度が約600約700の範囲であったが、「もんじゅ」で見られたような開口はなく、ダクト本体の破損は認められなかった。(3)グレーチングは、上面温度が約650約940の範囲で推移していたが、鋼板の一部に欠損や減肉が認められた。(4)床面に設置した受け皿の裏面温度は、約10分後に約700に達し、その後は約740約770で推移していたが、受け皿の破損はなく、最大約1mmの減肉が認められた。(5)受け皿上には、「もんじゅ」と同様にナトリウム酸化物が山状に堆積し、堆積物最下層からは、鉄とナトリウムの複合酸化物(Na4FeO3)が確認された。
高田 準一; 鈴木 元衛; 塚本 導雄; 小池 忠雄; 西尾 軍治*
JAERI-Tech 96-054, 237 Pages, 1996/12
原研では、再処理施設の安全性研究の一環として、溶媒/硝酸の急激な熱分解反応に起因した爆発的燃焼が再処理施設のセル内で起こった場合の安全性実証試験をセル、ダクト、ダンパー、HEPAフィルタ及び排風機からなる大型装置を使用して実施した。実証試験では、セル換気系内の圧力上昇の影響を調べるため、加圧したタンクから装置のセル内に空気を吹き込み、装置内を通過する圧力応答を測定した。その結果、有効な圧力減衰が装置内のセルやダクトの配置により与えられた。また、実証試験ではHEPAフィルタや排風機の健全性を調べるために、空気の吹き込みによりHEPAフィルタや排風機の過渡応答を調べた。その結果、HEPAフィルタと排風機の健全性は圧力負荷において十分であった。この報告書に記載された内容は、再処理施設で爆発的燃焼が起こった場合のセル換気系の安全評価に資することができる。
辻 義之*; 伊藤 和宏*; 田坂 完二*; 中村 秀夫; 久木田 豊
Gas Liquid Flows 1995 (FED-225), 0, p.39 - 45, 1995/00
水平ダクト装置(0.1m幅、0.19m高、12m長)を用いた水/空気二相流実験を行い、波状流における気液界面摩擦係数につき調べ、水位データの統計量との関係付けを行った。流路内の定常水位と1次元運動方程式の解析結果を比較し、界面摩擦係数の流れ方向の変化を求めたところ、流路入口で大きく増加し、流路中央付近でほぼ一定値となることがわかった。一方、水位データの4次モーメント(flatness)は、界面摩擦係数が一定値に近づいた地点付近で最大値をとることが分かった。更に、線形界面波の理論式との比較から、この地点付近で波が不安定となり、下流で安定化することが分かった。